森永邦彦 / ANREALAGE
Profile
1980年、東京都国立市生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。大学在学中にバンタンデザイン研究所に通い服づくりをはじめる。2003年「アンリアレイジ」として活動を開始。ANREALAGEとは、A REAL-日常、UN REAL-非日常、AGE-時代、を意味する。日常の中にあって非現実的な日常のふとした捩れに眼を向け、見逃してしまいそうな些事からデザインの起点を抄いとる。「神は細部に宿る」という信念のもと作られた色鮮やかで細かいパッチワークや、人間の身体にとらわれない独創的なかたちの洋服、テクノロジーや新技術を積極的に用いた洋服が特徴。2005年、ニューヨークの新人デザイナーコンテスト「GEN ART2005」でアバンギャルド大賞を受賞。同年、東京タワー大展望台にて06S/SコレクションをKeisuke Kandaと共に開催。2011年、第29回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。2014年秋、15S/Sよりパリコレクションデビュー。2016年、ANREALAGE AOYAMAをオープン。2017年、ANREALAGE FLAGSHIP SHOPをオープン。2019年、「LVMHプライズ」のファイナリストに選出。2020年、フェンディとのコラボレーションを発表。世界を舞台に活動の幅を広げている。
作品についてのコメント
A LIGHT UN LIGHT / 一見真っ白に見える扇子には、太陽と月、二つの円
が共存しています。太陽は、フォトクロミックインクで印刷されているため、昼に外に出ると、日の丸のような赤い円に変化します。月は、再帰性反射インクで印刷されているため、夜にフラッシュ光を当てると、三日月のような光が浮かび上がります。太陽と月、光と影、相反する円環がここに共存します。
A WORLD UN WORLD / 扇子の折り目に沿って、スリット状に世界地図と日本地図を共存させています。正面からは二つの地図が混在して見えますが、一方から見ると、世界地図のみが浮かび上がり、もう一方から見ると、日本地図のみが浮かび上がります。扇子を扇ぐ所作により、二つの世界は混ざり合い、新たな世界が立ち上がります。